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2024年7月24日(水)

核抑止強化で初の閣僚会合

日米2プラス2 指揮系統強化も

28日に東京で開催

 日米両政府は22日、外交・軍事担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)を28日に東京都内で開催すると発表しました。事実上、自衛隊を米軍の指揮下に置く「指揮統制の枠組み」強化が最大の焦点となります。併せて、米国の核抑止を強化する「拡大抑止」に関する初の閣僚会合も開催します。会合では、「核戦力」を明記した共同文書を出すことも検討しています。


 8月に被爆79年を迎える広島・長崎両市では今年も式典が開かれます。その直前に、核強化を協議する会合を唯一の被爆国・日本で開催するという異常な対応は、「核兵器のない世界」に逆行し、被爆者を踏みにじるものです。

 日米両政府は2010年以来、実務者レベルによる拡大抑止協議を継続してきました。今年4月10日の日米首脳共同声明では、「日本の防衛力によって増進される米国の拡大抑止」について、「突っ込んだ議論を行うよう外務・防衛担当閣僚に求める」よう明記。これを受けて、今回の閣僚会合を開催します。

 日米は既に、核兵器搭載可能なB52戦略爆撃機の日本への飛来や、空自との共同訓練を強化。核戦力を増強する中国との核軍拡競争を引き起こす危険な動きです。

 指揮統制の強化をめぐっては、日米首脳共同声明で「(米軍・自衛隊の)作戦・能力のシームレス(切れ目のない)な統合」のため、2プラス2で具体化を進めるよう指示。この点を巡り、エマニュエル駐日米大使は22日、都内での記者懇談で「在日米軍の指揮系統の変革」をうたう機会になるとの見方を示しました。オースティン米国防長官は、在日米軍司令官を現在の中将から大将級に引き上げ、機能強化する案に言及しています。


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