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2024年6月16日(日)

きょうの潮流

 10年以上前から申請をくり返しているのに認められず、住み家を追われるスリランカの男性。命からがら逃げてきたが、すぐに所持金が尽きホームレスになったというアフリカの母子▼戦争や迫害を背景にして、日本に逃れてきた難民たちが映されていました。ETV特集「あなたの隣人になりたい」。国際基準からも人権や保護の観点からも、かけ離れたこの国の入管行政。その中で支援に奔走する団体や個人の姿も▼難民と認めまいとする入管。しかし国際的には「疑わしきは申請者の利益に」が原則となっています。日本社会の一員になることを願う人々を追い込んでいく現実。今月から施行された改悪入管法では3回以上難民申請をした外国人を強制送還できるようにも▼さらに今国会では外国籍住民の永住許可を取り消す規定まで盛り込まれました。自公や維新、国民の賛成によって。共産党の仁比議員は反対討論で「自民党政治の外国人差別と排外主義はどこまで底深いのか」と批判しました▼人権侵害の温床とされてきた技能実習制度を育成就労と言い換えたものの、安い労働力として人間らしい生活や権利を奪ってきた仕組みに変わりはありません。インバウンドを当て込む一方で多くの外国人労働者を使い捨てにする。これが日本政府の「おもてなし」なのか▼先の番組では支援者の手をかりて、なんとか日本に受け入れてもらおうと努力する姿がありました。同じ社会、同じ人間として、互いによき隣人でありたいと望みながら。


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