しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2024年6月13日(木)

きょうの潮流

 東京は今、大型開発の真っただ中。自分には縁遠い話と思っていたら、大間違いでした。都民の財産でもある大規模な公有地が、投機マネーが横行する舞台になっていたのです▼舞台は東京・中央区の湾岸エリアにある「晴海フラッグ」。東京五輪の選手村跡地です。都は巨額の公費を投じてファミリー向けマンションとして改修し、約5600戸を供給。その多くが分譲住宅で、周辺相場より割安価格で販売されていました▼今年1月から入居開始。ところが、あるエリアでは購入者の4分の1が法人で、中には38戸購入した法人も。転売や賃貸に出すことが目的と見られます。NHKの「クローズアップ現代」「首都圏情報ネタドリ!」が報じました▼転売の結果、価格が元値の1・5倍から2倍に。一般世帯には手の届かない代物になっています。7回抽選で落ちた夫婦は「本当に住みたい人が、1人1戸ずつ申し込めるということであれば納得いくのですが」▼ファミリー向けとうたいながら、なぜ申し込みの戸数に制限がないのか。1人で2戸も申し込む人がいるのか。共産党の原田あきら都議が5月の委員会で追及しました。2008年に都有地を民間マンションにした際は、5年間の転売禁止規定を設けていたのになぜ? 答えに窮し、論点をずらす都側…▼大企業に大盤振る舞いの都の姿が見えてきました。番組は明かりがまばらな夜のマンションを映します。人が住めない街・東京になっていいのか。都知事選の大きなテーマです。


pageup