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2024年6月9日(日)

きょうの潮流

 人生百年時代です。長寿を祝う“還暦や古希の祝い”はもう時代遅れかも。65歳までの雇用保障が企業に求められ、再雇用で70歳まで働く人もまれではない時代に▼日本の繁栄を支えてきた約800万人の団塊の世代は、来年には全員が75歳の後期高齢者に。当然、要介護者の増加も予想されます。身を粉にして建てたマイホームで、支払ってきた介護保険料に見合う手厚い介護施策のもと、子や孫たちに囲まれて最期を迎えたい…▼こんな当たり前の願いが、軍事優先の岸田政権によって脅かされています。高齢者や家族の家事援助など在宅生活を支える大事なサービス・訪問介護事業の基本報酬を引き下げたためです。人生百年時代に逆行する愚策▼現場からは「ガソリン代や介護用品の価格上昇が加わり、経営状況は非常に深刻。報酬引き下げはさらなる経営悪化に」「移動手当もなく地方では5キロ、10キロの移動は当たり前。理解していない改定で近々訪問ヘルパーはなくなる」との危機感が▼「小規模事業所が経営難に陥り在宅介護の基盤が壊滅的になる恐れがある」「独居・老老世帯はたちまち『介護難民』に」―。引き下げ撤回と介護報酬引き上げの再改定を求める運動が全国で広がっています。「介護する人、受ける人が、ともに大切にされる介護保険制度へ」が合言葉です▼生存権を保障する憲法25条に基づいたケアが大切にされる社会の実現は、いまや待ったなし。誰もが喜寿、傘寿、米寿を在宅で祝える社会へ。全世代連帯して。


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