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2024年5月30日(木)

与党政治家の意向か

外苑再開発 吉良氏が追及

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(写真)質問する吉良よし子議員=27日、参院決算委

 日本共産党の吉良よし子議員は27日の参院決算委員会で、樹齢100年を超える貴重なイチョウ並木などを伐採する神宮外苑再開発事業計画の中止を求めました。

 同計画の柱となる秩父宮ラグビー場の移転新築は文部科学省所管の独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)が実施します。吉良氏は東京都公表の資料から、外苑全体の再開発について、2012年の国立競技場建て替え検討の開始前から森喜朗元首相や自民党の萩生田光一衆院議員らが水面下で都などと協議していた事実を指摘。都や一部政治家の意向を受け水面下で調整してきたのではとただしました。

 JSCの芦立訓理事長は「確認できない」などと説明を拒否。吉良氏は、知らないでは済まないと厳しく批判しました。

 吉良氏は、文化遺産に関わる非政府組織「国際記念物遺跡会議」(ICOMOS=イコモス)が昨年9月に計画見直しを求めたヘリテージ・アラート(文化遺産危機警告)で、国は都だけの問題とせず、協議の場を設け、説明責任を果たすよう求めたとして、見解を質問。盛山正仁文科相と斉藤鉄夫国土交通相はともに「事業者や東京都が適切に対応する」などと責任逃れに終始しました。

 都が昨年9月に樹木保全策を出すよう要請したことから、樹木の伐採は現在中断中です。吉良氏が保全策提出についてただすと、芦立理事長は「時期は未定だ」とし、ラグビー場以外の地域についての対策とあわせて提出するとしました。

 吉良氏は、移転新築する限り、樹木は伐採され、ラグビー場の機能も観客数減などで低下するとして、財産処分を認可すべきでないと主張。盛山文科相は「仮定の話についての答えは差し控える」などと拒否しました。


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