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2024年4月19日(金)

東アジアの平和構築への提言 講演会

志位議長の閉会発言

写真

(写真)発言する志位和夫議長=17日、衆院第1議員会館

 どうもありがとうございました。今日は限られた時間ですので、若干の発言で終わりたいと思います。

沖縄県と力合わせ平和外交を

 沖縄県玉城デニー知事からは、辺野古基地を許さないという強い決意が述べられました。私は心からの連帯を表明したいと思います。

 それから「万国津梁(しんりょう)」の精神、「命(ぬち)どぅ宝」―こういうメッセージを沖縄から発信していきたいとおっしゃいました。平和外交を沖縄でやっていきたいと言われました。ぜひ沖縄県と力を合わせて、今日、話した方向を目指したいと思って聞きました。

人権問題をめぐって

 林陽子(元国連女性差別撤廃委員会委員長)さんから人権の問題についてご意見をいただきました。たしかにASEAN(東南アジア諸国連合)でも人権をめぐってさまざまな問題があり、どう解決するかは大きな課題だと思っております。EAS(東アジアサミット)の活用ということも言われました。ぜひ今後、視野に入れながら、交流を強めていきたいと思います。

 この人権問題は、日本の側にも問題があります。在留外国人の人権の問題、日本の側にも大きなただすべき問題があると思います。

 それから日本共産党として率直に意見を言ってほしいという話もありました。私たちは1998年のことですが、中国共産党との関係正常化をして、当時の不破哲三委員長と私などで訪中しまして、胡錦濤政治局常務委員(国家副主席・当時)と会談したおりに、こういうやりとりをしました。

 「どんな体制であれ、言論による体制批判に対しては、言論でこたえる体制に発展することが、将来の方向として重要ではないか。そうしてこそ、その体制は本当に国民に根づく体制になるのではないか」

 これは、一つの一般的な方向性としての提起を率直にしました。先方もそれを聞きました。これは内政の問題ですので、慎重にやっていくべき問題でもあると思いますが、そういう対応もやってきたことも、一つ紹介しておきたいと思います。

「政権を」という激励にこたえて

 小林節慶応大学名誉教授からは提言への高い評価とともに、頑張れと言っていただき、感謝します。共産党はもっと頑張れ、政権にぜひ入ってほしいと。これは、田村智子委員長が国政では先頭にたち、今新しい体制でのぞんでおりまして、私も力を合わせてやっているところです。ぜひ、日本共産党も参画する政権をつくっていく。この志を強く持っておりますので、この場で表明したいと思います。(そのような)政権ができれば一気に今日お話ししたことは日本外交の方針になるわけであります。

軍事同盟の是非について

 小畑雅子全労連議長からは、軍事同盟の問題についてお話がありました。一言申し上げておきたいと思います。

 日本共産党自身は日米軍事同盟を国民多数の合意で解消して、非同盟・中立、独立の日本をつくることを綱領の大方針に掲げています。

 同時に、今回の平和提言をまとめるにあたっては、軍事同盟が存在するもとでも、緊急に実現すべき内容のものとしました。つまり軍事同盟に対して賛成・反対の立場の違いを超えて、あるいは思想・信条の違い、政治的・イデオロギー的な立場の違い超えて、実現のために広く力を合わせていける内容にまとめあげました。

 さらに、冒頭、海江田万里衆院副議長からメッセージをいただきました。「抑止」という問題について、私たちは、軍事的抑止力の強化で平和をつくっていくという考え方には、賛成しません。ただ、抑止に対する考え方の違いがあったとしても、こういう外交政策をやることは必要だろうという点では、協力できるのではないかと思っています。そういう広い協力をやっていきたいと思います。

若い方々が平和をつくる主人公として

 さらに東京学生平和ゼミナールの小薬岳さんからは、若いみなさんが、核兵器廃絶、あるいは米中対立のもとでいかに平和をつくるか、とくに抑止力に頼らない、核抑止というものの誤りを学んで、それを打ち破っていこうと取り組みをやられていることは、たいへん心強く思いました。やはり若い方々が、この東アジアの平和をつくる主人公として、のびのびと力を発揮していただきたいと感じました。

 今日のことが東アジアに平和をつくる上での何らかの一助になればと願っております。これを出発点にして、市民的・国民的運動を日本でもおこし、国際連帯を広げていきたいと申し上げて、終わりにしたいと思います。

 ありがとうございました。


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