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2024年2月15日(木)

安倍派裏金 改選時に増

塩川議員 徹底解明迫る

衆院予算委 関係者の証人喚問要求

 日本共産党の塩川鉄也議員は14日、衆院予算委員会で、自民党が公表した政治資金パーティーをめぐる裏金問題の全議員調査結果について、「誰がいつから、どのように裏金づくりの仕組みをつくり、裏金の使途は何か、この調査では分からない。徹底解明が必要だ」と迫りました。(関連記事)


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(写真)パネルを示して質問する塩川鉄也議員=14日、衆院予算委

 調査結果は、政治資金収支報告書を訂正した現職国会議員82人の過去5年分の「不記載」金額を集計しただけのもの。塩川氏は、調査結果には「一部の派閥が還付金を収支報告書に記載しないよう所属議員等事務所に指導していた」とあるとして、安倍派(清和政策研究会)では「誰が、どのように指示をしたのか」とただしました。

 岸田文雄首相は「清和政策研究会で指示があったと一部議員から報告があった」と述べる一方、「それ以上の内容は(党の聞き取り調査の)結果を踏まえて答える」と述べるだけ。塩川氏は「誰が指示したのかも明らかにしないのでは国民は納得できない」と迫り、安倍派幹部の証人喚問を求めました。

 塩川氏は、調査結果では、2019年と22年に改選となった参院議員の裏金の金額が、改選年に増えていると指摘(表)し、「改選時に不記載額が多いことを認めるか」と追及。「選挙の年は他の年より多い実態はある」と答弁した岸田首相に塩川氏は「裏金は選挙のために使われたのではないか。金の力で選挙をゆがめることはあってはならない」として、選挙買収などに裏金が使われていないか徹底解明を求めました。

 塩川氏は、安倍派の裏金づくりがいつから始まったのかと追及。安倍派幹部だった萩生田光一前政調会長が03年衆院選での初当選後、パーティー券売り上げのノルマ超過分について、派閥事務局から「活動費として戻す」と説明されたと話しているとして、「派閥ぐるみで組織的に、長期に裏金づくりが行われてきたのでは」とただしました。岸田首相は「党の聞き取り調査結果を待ちたい」と言い逃れました。

 塩川氏は、04年9月10日付「赤旗」で、清和政策研究会が所属議員に配る年間計1億円の「もち代」「氷代」の支出を5年にわたり収支報告書に記載していなかったと報じたことなどを示し、「安倍派の裏金づくりは2000年より前から始まっていたのではないか」と迫り、当時の森喜朗元首相・同研究会元会長ら関係者の証人喚問を求めました。

安倍派参院議員の「不記載」額
  2018年 2019年 2020年 2021年 2022年
2019年改選 橋本聖子 202万円 1566万円 289万円    
世耕弘成 102万円 604万円 360万円 476万円  
堀井巌 102万円 308万円 116万円 198万円 152万円
丸川珠代 6万円 304万円 100万円 195万円 217万円
西田昌司 35万円 142万円 126万円 68万円 40万円
石井正弘 48万円 132万円 84万円 42万円 72万円
赤池誠章 10万円 160万円 38万円 32万円 28万円
太田房江 40万円 158万円 16万円    
酒井庸行   54万円 2万円 2万円  
22年改選 末松信介 2万円   40万円 132万円 410万円
佐藤啓 36万円 32万円 22万円 2万円 214万円
江島潔 12万円 28万円 38万円 62万円 140万円
松川るい   10万円 58万円 48万円 88万円
自民党「派閥による政治資金パーティーに関する全議員調査結果」から作成

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