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2023年12月6日(水)

ガザ南部 電話取材中響く爆発音 「これ以上は危険」

どこに逃げろと

 【カイロ=秋山豊】イスラエル軍は4日、パレスチナ・ガザ地区南部への攻撃を強めました。イスラエルのガラント国防相は北部以上に大規模な攻撃となるとの見通しを表明しています。

 南部の中心都市ハンユニスには北部から逃れてきた人も多くいます。その一人のアリ・アブテイルさん(50)は4日、本紙の電話取材に、イスラエル軍が「ハンユニスは危険な戦闘地域だ」と書いて退避を命じるビラを空からまいていると話しました。

 アブテイルさんは「安全を求めてハンユニスに来たが、爆撃が続き、戦車も侵入してきた。死の危険がある状況で、どこにどう逃げろというのだ」と叫びました。

 ハンユニスの現地ジャーナリスト、タイシア・コデハさんは4日、本紙の電話取材に「イスラエル軍は戦闘機や偵察機、戦車、砲兵隊による激しい攻撃を加えながら、ハンユニスに部隊と車両の配置を始めた」と語りました。

 コデハさんへのインタビュー中、激しい爆発音が立て続けに響き、助けを求める叫び声が電話越しに聞こえました。コデハさんは「爆撃が近い。これ以上は危険だ」と言って電話を切りました。

 イスラエル軍は4日午前、ガザ各地で夜通し200の標的を攻撃したと発表。ロイター通信は、ガザ保健当局の情報として1日に戦闘が再開して以降、約900人が空爆で殺されたと伝えました。

 他方、ハマスはハンユニスでイスラエル軍の車両2台と戦車を攻撃したとの声明を出しました。イスラエルメディアによると、地上侵攻を開始した10月下旬以降、イスラエル兵78人が死亡しています。


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