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2023年9月9日(土)

主張

統一協会と自民党

深い癒着を曖昧にはできない

 文部科学省は7日、宗教法人法に基づく質問権行使への統一協会の対応が不適切だとし、東京地裁に過料を科すように通知しました。同省が今後、解散命令の要件を満たすと判断すれば、宗教法人審議会を開き、地裁に解散命令を請求することになります。被害拡大防止、被害救済のために解散請求を速やかに行うことが必要です。

 一方、岸田文雄政権は統一協会と自民党の癒着の解明に背を向けています。関係の深さを批判された党議員を次の衆院選の公認候補に決めるなどしました。疑惑の幕引きは絶対に許されません。

許されない幕引きの動き

 統一協会は「質問権行使自体の違法性を含め徹底的に争う」と主張しています。多額献金で家庭崩壊を招くなどの重大な被害に全く反省がなく、責任逃れに躍起です。同協会の違法行為を断罪し、被害根絶、被害者・家族の救済・支援を強めることが不可欠です。

 統一協会は、正体を隠して信者を集め、高額献金や霊感商法などの被害を広げました。自民党を中心とする政治家が統一協会と親密な関係をつくり、同協会の「広告塔」となり、お墨付きを与えたことが被害を深刻化させました。

 長期にわたる深い癒着関係は、昨年7月の安倍晋三元首相の銃撃事件で大問題になりました。安倍氏は統一協会関連団体の集会に敬意を示すビデオメッセージを送っていました。安倍氏には国政選挙で自民党候補者に統一協会の組織票を差配した疑惑もあります。

 統一協会と表裏一体である「国際勝共連合」を1960年代末に日本に引き入れたのは岸信介元首相(安倍氏の祖父)らです。自民党と統一協会の癒着の中心は、安倍氏が会長を務めた派閥「清和会」ですが、岸田首相は故人であることを理由に安倍氏の調査を拒みました。同派会長だった細田博之衆院議長についても本人の説明任せに終始し、究明を妨げています。

 自民党は昨年、同党国会議員の約180人が統一協会と接点があったと公表したものの、議員の自主申告の集計で済ませました。首相が強調する関係断絶は説得力がありません。統一協会関連施設を訪問するなどしていた萩生田光一氏が政調会長という要職に就いているのも無反省を象徴する一つです。山際大志郎経済再生担当相は統一協会系行事に繰り返し出席していたことが発覚し、閣僚辞任に追い込まれました。ただ、癒着の真相については本人も自民党も口をつぐんだままです。

 自民党は山際氏を神奈川18区に擁立することを決めました。統一協会の韓鶴子総裁を「マザームーン」と呼び親密さが指摘された山本朋広・元防衛副大臣も同4区に擁立します。全容解明を置き去りにして、関係議員を次々公認する動きは国民の声に反します。

毅然とした対応できるか

 統一協会の名称変更が2015年の安倍政権下で文化庁に認められた経過も依然闇の中です。

 都倉俊一・文化庁長官が1984年、国際勝共連合の集会に参加するなどしていたことも判明し(本紙6日付)、統一協会の調査をはじめ宗務行政を統括する長官としての立場が問われています。

 統一協会の反社会的行為の一掃のためには、政治が関係を断ち切り、毅然(きぜん)と対処することです。解明を終わらせてはなりません。


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