2022年5月18日(水)
参院選 対決点鮮明
戦争か平和か
憲法守る確かな力 共産党躍進を
参院選は「戦争か平和か」―日本の進路がかかった選挙です。ウクライナ危機に乗じて、「敵基地攻撃」、9条改憲など「戦争する国」づくりをめざす自民・公明・維新か、「軍事対軍事」の対応は危険な悪循環をもたらすと批判し、憲法9条を生かして平和をつくろうと呼びかける日本共産党か、対決点は鮮明です。
自民党の茂木敏充幹事長は14日、青森市内での講演で、野党の安全保障論を「危機感がない」と批判し、自民党が議論する他国への「反撃能力」の保有を訴えました。「反撃能力」とは同党の提言に盛り込まれたもの。「敵基地攻撃能力」を言い換え、基地に限定せず「指揮統制機能等」を攻撃対象にし、相手国の軍事・政治中枢まで攻撃することを示すなど、全面戦争に導く極めて危険な動きです。
日本維新の会の松井一郎代表は15日に都内で演説し、ロシアによるウクライナ侵略に触れながら、「攻められない国づくり、積極的な防衛体制が必要」だと主張。「軍事には軍事で」と際限ない軍拡に突き進む議論を展開しています。
危機に乗じ改憲の策動
同時に、自民・維新は9条改憲の策動を強めています。12日の憲法審査会では、自民党の新藤義孝筆頭幹事が「自衛隊を明記する憲法改定」を主張し、“9条改憲ありき”の姿勢をむき出しにしました。自民党以上に憲法審の開催を強く主張する維新は、参院選の政策原案に「核共有」や「9条への自衛隊明記」を盛り込むと報じられるなど、“突撃隊”の役割を果たしています。
維新の馬場伸幸共同代表は3日のBS番組で、米国との「核共有」の必要性を主張し、非核三原則のうち「持ち込ませず」を削除した「『非核二原則』でもいい」などと発言。憲法9条との整合性を問われると「そこで9条の改正の問題が浮上してくる」と述べ、核を日本に持ち込むために9条を改憲すると言いました。本予算に賛成し与党化を強める国民民主党は、玉木雄一郎代表が、日本会議系の改憲派集会に参加するなど改憲勢力と歩調を合わせています。
これに対して日本共産党の志位和夫委員長は、14日の神戸・名古屋での街頭演説で、危機に乗じて「9条を変えろ」の声が強まるもとで、「平和と暮らしを守りたい」の声を生かすために「憲法9条を生かして平和をつくる四つの呼びかけ」を行いました。(1)国連憲章に基づく世界の団結で、一刻も早く戦争を終わらせよう(2)核兵器使用を絶対に許さず、「核兵器のない世界」をつくろう(3)危機に乗じた「戦争する国」づくりを力を合わせて止めよう(4)9条を生かした外交で東アジアを平和な地域にしていこう―です。
9条生かし平和を守る
とくに、「戦争する国」づくりの大合唱が起きていることについて、「いま日本が直面している最大の現実の危機は、日本が攻撃されていないのに、米国が軍事行動を始めたら、安保法制=集団的自衛権を発動して、自衛隊が米軍と一緒に『敵基地攻撃』で相手国に攻め込む。その結果、その戦火が日本に及んでくることです」と指摘。自民党が提言でGDP(国内総生産)比2%への軍事費拡大も主張していることについて、11兆円もの軍事費の財源を確保するために、消費税大増税か社会保障大削減になるのは明らかだとして、「危機に乗じて9条を改定し、日本を『軍事対軍事』の危険な道に引き込み、くらしを押しつぶす―こんな道は日本共産党の躍進で止めよう」と訴えました。
危機に乗じた軍拡と9条改憲を許さない―反戦平和を貫いて100年、憲法と平和を守る確かな力、日本共産党の躍進が今ほど必要な時はありません。
|