2022年5月16日(月)
侮辱罪の成否が曖昧
刑法改定案 本村氏が批判
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日本共産党の本村伸子議員は13日の衆院法務委員会で、刑法改定案の侮辱罪厳罰化について、侮辱罪の成否を判断する基準が「よくわからないままだ」と批判しました。
本村氏は、政治的表現などで「侮辱」にあたると有罪が確定した裁判例を示し、これらが改定案では「侮辱罪の懲役、罰金、どのレベルか」と質問。法務省の川原隆司刑事局長は「裁判所によって判断されることだ」と述べるにとどまりました。
本村氏は、「侮辱罪の成否」の基準があいまいでは「よくわからないが故に不安が広がり、言論の自由が脅かされることが懸念される」と指摘。北海道警やじ排除事件訴訟の札幌地裁で、警察官の証言が事実と認定されなかったことをあげ、厳罰化においても事実に反することで逮捕に至るのではないかとして、「警察官の公正さが問われている」と迫りました。二之湯智国家公安委員長は「警察ではこれまで適正に捜査を行っている」と強弁しました。
また、改定案で新たに創設するとしている「拘禁刑」にかかわって、受刑者の作業や指導は本人の意思がなければ更生につながらないと指摘。強制には効果がないというのが「国際的な刑事政策の潮流だ」とただしました。古川禎久法務相は「拘禁刑創設により柔軟な矯正処遇が実施できる」と強弁しました。