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2022年5月13日(金)

研究の体制が不明確

復興特措法改定案 高橋氏が批判

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(写真)質問する高橋千鶴子議員=10日、衆院復興特委

 福島県浜通りに国際研究教育機構を設立する福島復興再生特措法改定案が衆院本会議で12日、自民党、公明党などの賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。

 日本共産党の高橋千鶴子議員は10日の衆院復興特別委員会で、人材が地元に定着することが福島県の希望であり、当初の有識者会議の報告では教育機能を重視していたはずだが、「なぜ名称が変わったのか」と質問。西銘恒三郎復興相は「最初は国際教育研究拠点だったが、研究重視になった」としか答えられませんでした。

 高橋氏は、同機構で世界トップレベルの研究を行うとしているが、「人材が本当に集まるのか。どんな体制をどうつくるか明らかになっていない」と批判。由良英雄復興庁統括官は「数百名の研究者が参画する想定だ」と答弁しました。

 高橋氏は何人福島に居住するかもわからないのに、「自治体に居住環境を整備と言われても困ってしまう」と指摘。原子力災害を経験した福島沿岸部の人々が地域で生活を取り戻せることが本来の目的であり、「廃炉やトリチウムの分離技術の確立などに、国が責任をもって研究に取り組むことが最大の課題だ」と主張しました。

 また、高橋氏は福島第1原発事故に伴う避難者訴訟の最高裁判決が命じた賠償額が、国の賠償額基準となる「中間指針」を上回ったとして、同指針の見直しを要求。田中英之文科副大臣は「中間指針を上回る判決が示されることは、当初から想定されていた」と強弁しました。


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