2022年5月4日(水)
平和守る力 9条生かす政治を
「参院選で改憲策動阻止」 全国で
東京大集会1.5万人
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憲法施行から75年を迎えた3日、全国各地で憲法を守り生かそうとアピールする集会が行われました。東京・有明防災公園で3年ぶりに開催された「改憲発議許さない!守ろう平和といのちとくらし2022憲法大集会」には1万5000人(主催者発表)が参加。自民党などがウクライナ危機に乗じて改憲や軍拡を叫ぶなか、今こそ憲法を生かし、参院選で改憲を阻止しようと訴えました。(関連記事)
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野党から、日本共産党の志位和夫委員長、立憲民主党の奥野総一郎国対委員長代理、社民党の福島瑞穂党首がスピーチ。共産党の小池晃書記局長も参加し、参加者と一緒に「#憲法改悪に反対します」「守ろう平和・いのち・くらし」と書かれたプラカードを掲げました。
主催した5・3憲法集会実行委員会の藤本泰成さん(平和フォーラム共同代表)があいさつ。ロシアの侵略行為は国連憲章違反であり直ちに撤退をと強調。これに乗じた「敵基地攻撃能力の保有」や「核共有」論を批判し、「今こそ憲法が掲げる平和主義、9条の精神が必要とされている。日本国憲法の意義を問い直していこう」と呼びかけました。
4人の市民がスピーチ。大江京子弁護士は「軍事力による抑止力は軍拡の応酬と相互不信を広げるだけだ」と述べ、9条を生かした平和外交こそ必要だと訴え。フリーライターの小川たまかさんは、女性差別・蔑視に関して「分かりやすく言えば、弱い立場の人をなめているということです」と指摘し、憲法14条の法の下の平等を実現するため声をあげていこうと話しました。
市民連合から、上智大学教授の中野晃一さんがスピーチ。安全保障の議論で、外交努力でつくる「安心供与」という考えが抜けていると指摘。「『抑止』だけではタガが外れてしまう。9条を守ってこそ、安全保障が成立する。まずは参院選からです」と述べました。
8歳の息子と参加した埼玉県川口市民(49)は、改憲の動きを参院選で止めたいと述べ、「憲法が私たちの生活に身近な存在であるということを、周りの人と話していきたい」と語りました。