2022年4月30日(土)
「国連憲章に従い平和を」
国連総長ウクライナ入り 大統領と会談
【ワシントン=遠藤誠二】グテレス国連事務総長は28日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領ら同国政府幹部と会談しました。グテレス氏はロシアが侵略したウクライナにおける戦争の終結を訴え、「ウクライナの人々へ伝える。私たちは絶対にあきらめない」と言明。また、ウクライナ東部マリウポリのアゾフスタル製鉄所からの住民避難をウクライナ政府と協力して実現させる姿勢を示しました。
グテレス氏のウクライナ訪問は、2月24日の侵略開始後初めて。同氏はゼレンスキー氏との共同会見で、「ロシアの侵略は領土保全の侵害と国連憲章の違反だ」「この戦争は終わらせなければならない。国連憲章と国際法に従って平和を確立させなければいけない」と強調しました。
グテレス氏は各地域での戦闘停止とともに、機能する人道回廊、避難と救援物資運搬のための安全なルート確立の必要性を指摘。ゼレンスキー氏はアゾフスタル製鉄所からの住民避難について「事務総長とわれわれは成功させることができると信じている」と述べました。
26日に行われたグテレス氏とロシアのプーチン大統領との会談では、同製鉄所からの市民の避難について、国連と赤十字国際委員会(ICRC)が関与することで原則合意したと伝えられました。