2022年4月28日(木)
高額な大学受験費用 困窮家庭の子 挑戦さえ困難
公的支援制度を NPOが政府に提言
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大学の受験にかかる費用が高額なため、困窮家庭の子どもたちが受験や進学をあきらめざるを得ないとして、NPO法人「キッズドア」は27日、政府へ緊急提言を出しました。大学等の受験料への公的支援制度をつくるよう求めています。
同法人は2020年から困窮世帯へ受験費として3万~5万円を支援し、約2100人が利用しています。同制度の利用者アンケートでは、96%が年収200万円未満と回答。受験料や交通費など「受験にかかった費用」(塾代除く)は10万~30万円が36%と最多です。受験校は「1校のみ」が半数、「受験校を減らした」が67%(21年)と前年から増加しています。
受験料の公的支援をめぐっては、東京都が「受験生チャレンジ支援貸付事業」として、高校3年生等に受験料として8万円を上限に無利子で貸し付けています。入学すれば返済が免除になります。
文部科学省で会見した同法人の渡辺由美子理事長は、食費にさえ困る家庭も多く、同法人の支援がなければ「進学をあきらめた」という人が多数いると発言。多額の費用負担は教育機会の公平性を著しく損なっているとして、都のような支援制度の全国的な拡大が必要だと訴えました。