2022年4月27日(水)
希望つなぐ研究こそ
高橋氏 福島復興特措法改定で提案
衆院本会議
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日本共産党の高橋千鶴子議員は26日、衆院本会議で、福島復興再生特措法改定案について質問し、原発事故という負の遺産を将来の希望につなげる研究へ、国をあげて取り組んでいくべきだと強調しました。
高橋氏は、同案が福島の復興を掲げながら、提出者の復興相が主務大臣に含まれていないと指摘。経団連が国家的課題解決を目標とする「戦略的研究」や、破壊的イノベーションともいわれる「創発的研究」などを政府研究開発投資に求めていることなどをあげ、「これらの計画は基本構想がうたう『復興を実現するための夢や希望』とは無関係だ」と批判しました。
また、同案によって福島県に特殊法人福島国際研究教育機構を設置し、世界トップレベルの研究者を特別待遇で招致しても、複数の研究機関と雇用契約を結ぶ「クロスアポイントメント制度」によって、福島に居住せず、肩書だけということもありうると強調。同県知事が求めた教育機関としての役割などをどのように考慮するのかただしました。
西銘恒三郎復興相は「司令塔となる中核的な拠点として機構を設立し、関係機関と連携のうえ、検討を具体化していきたい」と述べました。
高橋氏は、今取り組むべきは廃炉そのものであり、トリチウムを除去する技術の確立、放射性物質の動態研究を通した環境回復や医療への貢献など、原発事故の負の遺産を将来の希望につなげる研究へ国をあげて取り組むべきだと求めました。(質問要旨)