2022年4月25日(月)
石炭火発輸出中止を
井上氏 再生エネ支援求める
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日本共産党の井上哲士議員は14日の参院外交防衛委員会で、石炭火力発電所の輸出支援を中止し、再生可能エネルギー支援への転換を求めました。
井上氏は、主要7カ国(G7)で唯一石炭火力発電を輸出する日本に国際的批判が続き、国連のグテレス事務総長は、温室効果ガスの大量排出を続ける政府と企業は、「既得権益と過去の投資のために地球を窒息させつつある」と指摘したと言及。国際社会が取り組む温暖化対策に逆行する事業は、相手国の利益にならないと述べました。
その上で、日本が政府開発援助(ODA)で支援するバングラデシュのマタバリ石炭火発の建設を請け負う住友商事が2月28日、拡張事業のマタバリ2の取り組みを断念したとして認識を質問。外務省の植野篤志国際協力局長は、「脱炭素化への国際的な潮流等を踏まえたものだ」と述べました。
井上氏は、方針転換の背景には投資家の動きがあり、同国のエネルギー大臣が「石炭火力のフェーズ2を継続しない可能性がある」と表明した報道をあげ、再エネ中心の支援こそ国際貢献だと訴えました。林芳正外相は、マタバリ2の支援は未定だとして、「再エネ分野での支援が重要だ」と強調。今後の対応について「国際的な議論の潮流を踏まえる」と答えました。