2022年4月23日(土)
インボイス中止国会内アクション
「廃業危機」 怒り次々
参院選勝ち廃止必ず
22日の「インボイス(適格請求書)制度は実施中止・廃止に!国会内アクション」で、個人事業主・フリーランス、運輸・建設の労働組合が実態の告発やたたかいの展望を語りました。
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イラストレーターのワタナベ・コウさんは、40年近いフリーの活動のなかで「創業以来の廃業の危機を感じている」と発言。課税業者になれば「生活費を削って消費税分を納めなくてはいけなくなる」と語りました。
イラストのオリジナリティーや人間関係より課税業者か免税業者かで選別されるのではないかとのべ、「長年培ってきた人間関係が断ち切られる。とても非人間的な制度」だと批判しました。
元静岡大学教授の湖東京至税理士は、国会質問を紹介しインボイス問題に関心が集まっていると報告。与党内にもインボイスが問題だという声が広がっていると強調し「今国会で野党はもちろん与党にも賛成させて廃止法案を成立させ、インボイスを廃止させよう」と訴えました。
日本出版者協議会の水野久会長は、取次店から出版社に事業者登録に関する通知が出されて免税業者に不安が広がっており、全ての出版社に関係する問題だと述べました。
1冊の本を作るためにさまざまなフリーランスのクリエイターがかかわっており、「信頼関係が揺らぎかねない事態だ。インボイス制度に強く反対していく」と語りました。
ダンプや軽貨物の個人事業主が加入する建交労軽貨物ユニオンの高橋英晴代表は、消費税負担、燃料費高騰に苦しむ個人事業主がインボイス導入で廃業すれば工事や宅配にも影響が出ると告発。「やるべきは消費税などの減税で消費を潤すことだ。参院選で多くの仲間にこの問題を伝えて廃止に追い込みたい」と語りました。
東京土建一般労働組合の山本高明氏は、免税業者の一人親方に対し、インボイスの事業者登録を迫る通知が元請け会社から届いていると紹介。取引関係が悪化するのは間違いないと指摘し「建設関係の労働組合で大きな運動を予定している。いろんな業界の方にも参加してほしい」と呼びかけました。
東京税経新人会会長の奥津年弘税理士は、学習会を行い、パンフレットを作成して納税者や顧問先などに配布し、署名活動もしていると紹介。免税事業者はもちろん、免税事業者と取引のある事業者も苦しい立場にたって悩んでいるとのべました。「インボイスを中止・廃止して、経済の転換点にしたい」と表明しました。