2022年4月23日(土)
ウクライナ 「国内157万人、緊急支援必要」
国連事務次長が現地会見
国内避難民710万人
国連でウクライナ危機調整官を務めるアミン・アワド事務次長は21日、ウクライナ西部のリビウで記者会見し、ウクライナ国内の少なくとも157万人が人道支援と保護を緊急に必要としていると述べました。また、国外に逃れた市民は500万人を超え、国内避難民は710万人に達しており、「ウクライナ国民の4分の1を超えている」と指摘しました。
ロシアの侵略が始まって以来、医療施設136カ所以上が破壊され、学校は1日平均22校が攻撃を受けています。また水道網の破壊で、600万人が飲料水を正常に入手できなくなっています。
アワド氏は、マリウポリの民間人の消息は不明だとし、ロシアに占領された南部へルソンでは、食料や医薬品が不足し、同じく南部のミコライウは7日間断水していると報告。さらに全土で都市中心部や民間インフラが徹底的に破壊されて水や医療などの重要なサービスを受けられない人々が数百万人いると述べました。
アワド氏は、キーウ郊外のブチャやイルピンで「家族や隣人の遺体を運び、庭や大量埋葬地に葬らなければならなかった人々と会った。その苦しみは想像だにできない」と証言。民間人や民間インフラに対する攻撃は「明白な国際人道法違反だ」と批判しました。