2022年4月22日(金)
「反戦デモ」を「敵国の作戦」と敵視
絶対に許すなの声あげよう
志位委員長
日本共産党の志位和夫委員長は21日、国会内で記者会見し、防衛省・自衛隊が「反戦デモ」を「グレーゾーン事態」の一つに位置付けて敵視している問題について、「市民の反戦デモを敵視・監視し、制圧訓練をするだけではなく、『敵国の作戦』と位置付ける非常に恐ろしい事態だ」として、「自衛隊を海外で戦争する部隊に変質させる動きと表裏一体の問題であり、絶対に許さないという声を大いに上げよう」と呼びかけました。
志位氏は、日本共産党の穀田恵二衆院議員の質疑を通じ、2020年に陸上自衛隊の湯浅悟郎陸上幕僚長(当時)が行った「反戦デモ」敵視の講義資料が2年以上にわたって陸自全体で共有されていたことを政府が認めたと指摘。全国各地で反戦デモへの制圧訓練が行われていたことも明らかになったと述べました。
志位氏は、防衛省・自衛隊が「反戦デモ」や「報道」を「グレーゾーン事態」の一つとして位置付けたことは「きわめて深刻な問題だ」と指摘。「グレーゾーン事態」は、安保法制で敵国が行う武力攻撃に至らない事態と位置付けられているとして、「テロなどと並べて『反戦デモ』や『報道』を『敵国の作戦』と位置づけることになる」と強調しました。
志位氏は「これではプーチン政権がやっていることと同じになる」と批判。プーチン政権は自らの利益に合わない報道や市民の活動を「西側の手先」だといって取り締まっているとして「これと同じことをやろうとしている」と強く批判しました。
その上で志位氏は「自衛隊を海外で戦争する部隊に変質させていこうという動きと、国民の中でおこる自由な市民の声を、『敵の作戦』と位置付けて敵視するということが、表裏一体で起こっていることはきわめて重大だ」と強調し、「引き続き追及していきたい」と表明しました。