2022年4月14日(木)
ウクライナ侵略受けエネ・食糧高騰
途上国へ緊急援助を
NGO16団体 G20・IMFに呼び掛け
新型コロナウイルスの感染の影響に加え、ロシアのウクライナ侵略が引き起こしたエネルギー・食糧価格の高騰が深刻化する中、途上国支援で活動する16の非政府組織(NGO)が12日、国際通貨基金(IMF)と主要20カ国グループ(G20)宛ての公開書簡を発表し、途上国向けに2兆5000億ドル(約314兆円)の新たな緊急援助を実施するよう呼び掛けました。ロイター通信が報じました。
公開書簡には、英国に本部を置くブレトンウッズ・プロジェクトやカトリック系のカリタス・アフリカなど16団体が名を連ねています。書簡は2021年にIMFが特別引き出し権(SDR)として発行した過去最大の6500億ドル(約82兆円)は、途上国にとって新型コロナなどのワクチン購入や保健制度への投資、経済刺激策として役立ったが、さらなる援助が求められていると指摘しました。
一方で4000億ドルもの資金が、資金の必要のない富裕国に回されたと批判しました。出資割合に応じ、SDRを割り当てる現制度を改革し、途上国により多くのSDRが割り当てられるよう要求しました。
また、経済的に発展している富裕国に対して、自国に割り当てられたSDRを、援助が必要な途上国に、政策を押し付けることなしに振り向けるよう関与することを要請しました。