2022年4月7日(木)
ブチャ以外でも残虐行為
「2日間で三つの病院攻撃」
ロシア軍による民間人の大量虐殺が明らかになったウクライナ首都キーウ(キエフ)近郊の町ブチャ以外でも、ロシア軍が残虐行為を行ったというウクライナ側の報告が相次いでいます。
5日、ブチャを訪れたウクライナ最高会議(議会)の人権担当者デニソワ氏は、フェイスブックで、ブチャの教会に14メートルの大量埋葬地があり、150~300人の犠牲者が埋められていたと公表。またキーウから、イルピン、ブチャにかけての道路沿いに、多数の自動車が銃撃を受け、避難しようとした民間人が殺されていた、と述べました。
ブチャ北方のホストメリでは、現地のウクライナ軍事筋が、約400人の住民が連れ去られ、消息不明だと、現地のラジオ局に語りました。
またウクライナ軍は6日、ブチャ、イルピン、ホストメリで残虐行為を行ったロシア軍将兵の名簿を公表しました。ウクラインシカ・プラウダ紙(電子版)が報じました。
ウクライナ検察当局は5日、ベリカディメルカとボフダニフカの二つの村にロシア軍の銃撃と砲撃があり、12人が死亡したと発表しました。
南部ミコライウを訪れていた国際NGO「国境なき医師団」(MSF)の医師は、4日に訪問中のがん病院で、ロシア軍の砲撃を直接体験しました。同病院は戦争開始以来負傷者の治療にあたってきた病院です。
MSFのラシャリテ・ウクライナ派遣団代表は5日の発表で、近くの小児病院も被害を受けており、「過去2日間でミコライウの三つの病院が攻撃を受けている。病院や患者、医療従事者は、絶対に攻撃の対象にされるべきではない」と語りました。