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2022年4月7日(木)

陸幕長「反戦デモ」敵視講演

繰り返した疑い調査を 穀田氏迫る

衆院外務委

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(写真)質問する穀田恵二議員=6日、衆院外務委

 日本共産党の穀田恵二議員は6日の衆院外務委員会で、湯浅悟郎陸上幕僚長(当時)が2019年、自衛隊元幹部らの親睦団体「偕行社」の講演で、「反戦デモ」をテロと同列視していたことが本紙取材で明らかになった問題について「当時の陸幕長が同じ内容で、あちこちで講演している疑いがある」と指摘し、事実関係の調査を迫りました。

 防衛省陸上幕僚監部は20年2月4日の記者勉強会で、安保法制が発動される「グレーゾーン事態」を「武力攻撃に至らない手段で自らの主張を相手に強要するもの」と定義。その例として「反戦デモ」をあげた資料を配布していましたが、参加者から不適切との指摘を受け、「暴徒化したデモ」と修正し再配布していました。穀田氏の追及に、鬼木誠防衛副大臣は「誤解を招く表現であり、不適切だった」と初めて認めました。

 穀田氏は、再配布した際の勉強会(翌5日)で陸幕防衛班の富山武史氏が「反戦デモ」の記述を修正するにあたり、「他国の諜報(ちょうほう)員に扇動されたデモがエスカレーションし、わが国の主権が脅かされる可能性がある」と発言していたことを明らかにし、事実関係の確認を求めました。

 さらに穀田氏は、湯浅陸幕長が19年10月11日の偕行社総会で、反戦デモをテロと同列視し、「反戦気運などを高めて国家崩壊へ向かわせてしまう危険性がある」(月刊誌『偕行』19年12月号)と発言したことに加え、20年1月に東京都防衛協会でも同テーマで講演していたことを指摘。湯浅氏は「反戦デモ」を敵視した資料を基に至る所で講演していた疑いがある、とただしました。鬼木氏は「防衛省は『合法的な反戦デモ』をグレーゾーン事態と位置付けたことはない。反戦デモの記述の有無を網羅的に調査する必要はない」と強弁しました。

 穀田氏は「反戦平和の主張を『テロ』と同列視して敵視することは憲法19条の思想・良心の自由を侵害する行為だ。それを陸幕長が喧伝(けんでん)しているのは、憲法に抵触する重大問題だ」と批判し、重ねて調査を求めました。


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