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2022年3月22日(火)

被爆地からロシアの核威嚇を糾弾

日本は核兵器廃絶の先頭に

長崎で小池書記局長が訴え

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(写真)演説会の聴衆の拍手に応え、壇上で手をふる(右から)小池、安江あや子、にひ、の各氏=21日、長崎市

 日本共産党の小池晃書記局長は21日、長崎市内で演説し、「参院選の公示まで3カ月だ。『比例は共産党』と大きく広げ、にひそうへい比例予定候補をはじめ5人全員の勝利を」と訴えるとともに、ウクライナ侵略に際して核兵器の先制使用まで口にしたロシアのプーチン大統領を批判し、「日本政府は核兵器禁止条約に参加し、核兵器廃絶の先頭に立つべきだ」と力を込めました。演説会はオンラインでも配信されました。

 小池氏は、プーチン大統領による核威嚇を糾弾し、「核兵器の先制使用をいとわない核大国の指導者が出てきた。この危険から逃れるには核兵器廃絶しかない。共産党は、日本政府に核兵器禁止条約に参加するよう求め、全世界にも条約参加を呼びかける」と強調。「『この地球上に、長崎の次の戦争被爆地を絶対につくってはならない』という長崎の皆さんの思いを一緒に世界に広げよう」と訴えると、会場は大きな拍手で応えました。

 世界の国々と市民社会がロシアを非難し、外交と平和を求める声で侵略を止めようと努力するなか、国内では危機に乗じて改憲や核保有を論じる勢力が現れ、「なかでもひどいのが、日本維新の会や安倍晋三元首相の『核共有』論だ」と指摘。「怒りと恐怖に震えている」(長崎原爆被災者協議会の田中重光会長)などと県内から怒りの声が上がっていると語り、「核共有とは核兵器の使用も認めるもので、プーチン大統領と全く同じ立場だ」と厳しく指摘しました。

憲法9条生かした外交を

共産党の躍進訴え

にひ予定候補訴え

 小池氏は、安倍元首相が憲法9条を「空想的、思考停止」と攻撃している問題でも、「9条をあざ笑い、軍事に軍事で向かえば破局的な戦争に進むことは、今回の事態で明白だ。軍事力による『平和』こそ、空想的で思考停止だ」と批判しました。

 さらに、佐世保市の米軍基地には、港ではない海岸に地上部隊を上陸させて“殴り込み”をかける強襲揚陸艦が世界で唯一配備され、2003年のイラク戦争以来、絶え間なく中東・湾岸地域に派遣され続けており、同市の自衛隊基地も「日本版海兵隊」と呼ばれる陸上自衛隊の水陸機動団の活動拠点として強化されていると指摘。憲法9条を守り生かす外交と、日米安保条約の廃棄・米国と対等平等の友好条約の締結こそ必要だと訴えました。

 県内では、県と佐世保市がカジノ誘致を推進しているとして、「カジノができれば、ギャンブル依存症で苦しむ人が必ず生まれる。人の不幸を踏み台にして何が経済成長か。長崎の観光地としての魅力を台無しにしてはならない。きっぱり断念させよう」と呼びかけました。

 小池氏は、共産党への疑問に答える「はてな」リーフの中身を縦横に語り、市民と野党の共同をめぐって立憲民主党と候補者調整の開始で合意したと報告。「重要な一歩だが、『本気の共闘』にするためには政策の合意、対等平等・相互尊重の確認が必要だ」と述べ、「共闘を前に進める特効薬は共産党の躍進だ。『比例は共産党』と広げに広げ、力を合わせてこの国の政治を変えよう」と訴えました。

 にひ氏は、ロシアのウクライナ侵略に乗じた「核共有」論、9条改憲論を批判し、「プーチン氏と同じ立場に立ち『力には力、核には核』という人たちに、参院選で3分の2を握らせるわけには絶対いかない。共産党を躍進させ、何としても私をもう一度国会で働かせてほしい」と訴えました。長崎選挙区の安江あや子予定候補が決意表明。2月の県知事選で共同した吉田博大村市議(無所属)が、党演説会で初めてあいさつしました。

 演説を聴いた学生(20)は「プーチン大統領のように権力者が暴走した時にその手を縛ることができるのが憲法だという話に共感した」と語りました。

 演説会後の「入党相談コーナー」では、小池氏も訴える中、21歳の男性が入党しました。


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