2022年3月19日(土)
思いやり予算 肩代わりさらに広げる
井上議員が特別協定を批判
参院本会議
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日本共産党の井上哲士議員は18日の参院本会議で、在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)に関する「特別協定」について、厳しい財政状況を考慮するとしながら同予算の負担総額が22年からの5年間で11%増額されることは「日本に何ら負担義務がない経費の肩代わりをさらに広げるものだ」と批判しました。(質問要旨)
井上氏は、思いやり予算に新たに設けられた「訓練資機材調達費」は、米軍がもっぱら使用する最新鋭の資機材の調達を支援するものだと批判。米軍機訓練の移転先対象にアラスカを加え、訓練移転費として計上していることについて「米軍の都合で必要とする訓練を日本が負担する理由はどこにあるのか」と追及し、「沖縄の負担軽減を口実にした方便だ」と批判しました。林外相は「米軍の抑止力を維持しつつ、沖縄の負担軽減のための訓練移転をさらに促進することが可能となる」と強弁しました。
また井上氏は、ロシアがウクライナ侵略で民間人や病院、原発を攻撃していることは国際人道法に違反した蛮行だと告発。林芳正外相は「軍事目標主義に反する攻撃は国際人道法に違反する」と述べました。
井上氏は、ロシアの軍事行動の中止を求める国連総会決議に棄権・退席した47カ国の一つがインドだと指摘。「岸田文雄首相のインド訪問時、侵略を非難する立場に立つよう強く働きかけるべきだ」と迫りました。林外相は「首相のインド訪問も含むさまざまな機会をとらえ、意思疎通を行っていく」と述べました。