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2022年3月4日(金)

国連総会決議 ロシア非難 141カ国賛成

加盟国の7割超 反対は5

 【ワシントン=島田峰隆】米ニューヨークの国連本部で開かれていたウクライナ情勢に関する国連総会緊急特別会合は2日、ロシアによるウクライナ侵略を国連憲章違反だと断定し、ウクライナでの武力行使停止、軍の「即時、完全、無条件撤退」をロシアに求める非難決議を圧倒的多数で採択しました。国際社会は一方的な軍事侵略を許さず、ロシアが孤立を深めていることが浮き彫りになりました。(国連総会決議要旨)


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(写真)国連総会特別会合でウクライナ問題でのロシア非難の決議を採択し、立ち上がって拍手をする各国代表ら(UN Photo by Felipe)

 決議の共同提案国は日本を含む96カ国に上りました。採決で賛成したのは、国連加盟国193カ国の7割超にあたる141カ国。反対はロシア、ベラルーシ、北朝鮮、シリア、エリトリアの5カ国。棄権は中国やインドなど35カ国でした。

 決議は、ウクライナの主権と領土保全への支持を再確認し、ロシアによるウクライナ侵略について「最も強い言葉で遺憾の意を表す」としています。

 ロシアに対し、ウクライナ東部の親ロシア派支配地域の独立承認の撤回も求めました。また「ロシアによる核戦力の準備態勢強化の決定を非難する」と表明しました。

 グテレス国連事務総長は採択後の記者会見で「国連総会のメッセージは明確だ。ウクライナの領土保全と主権は国連憲章に沿って尊重されねばならない」と指摘。ウクライナへの敵対行為をやめ、対話と外交の扉を開くよう訴えました。「国連決議を支持し、その要求に従って行動するのが私の義務だ」と述べました。

 ウクライナのキスリツァ大使は採択後の会見で「決議採択はロシアへの力強いメッセージだ。国連はまだ健在だ」と指摘しました。会見に同席した欧州連合(EU)のオロフ・スクーグ国連大使は「ロシアは孤立した。世界はロシアに対抗して声を上げた」と述べました。

 緊急特別会合は、国連安全保障理事会の要請で2月28日に始まりました。同月25日の安保理ではロシアが拒否権を発動し、対ロシア非難の決議案が否決されたことから、拒否権のない総会でロシア非難の国際世論を明確に示すことが目指されていました。


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