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2022年3月3日(木)

ウクライナに連帯

核の脅し断固拒否

中小国代表の演説 国連緊急特別会合

 【ワシントン=遠藤誠二】ロシアによる侵略が続くウクライナ情勢を協議する国連総会の緊急特別会合は1日、2日目の討論が行われ、中小国の代表が相次いで演説しました。国際社会からのウクライナへの連帯とロシアの孤立が改めて鮮明になりました。


 セントビンセント・グレナディーン代表は、ロシアによる核兵器の脅しについて、「核兵器の使用は想像を絶するほどに恐ろしく、受け入れられないものだと忠告する」と発言。「私たちは平和に機会を与え、この戦争を外交に戻さなければいけない」と強調しました。

 アンティグア・バーブーダの代表は、「小国にとって、主権、領土の保全、自決権は死活的に重要だ」と指摘。安保理でロシア非難決議案がロシアの拒否権で否決されたことを批判し、「この国連総会が、拒否権は身勝手に行使されてはならないということを示す必要がある」と主張しました。

 ルクセンブルク代表は、「可能な限り強い言葉で非難する」「理不尽で正当化できない犯罪的な侵略であるロシアの行為は、独立国への侵略というだけでなく、多国間主義と国際秩序に疑問を抱かせるものになった」と強調。ロシア軍の即時撤退や平和的な手段で政治的な対話を促す決議にすべての国が賛成するよう訴えました。

 ミクロネシア連邦代表は、「誰が侵略者か、誰が被害者かは明白だ」「ミクロネシアは平和を愛する小さな国で、国民は国連憲章と密接に関係している」と述べ、総会で予定されているロシア非難決議案に賛成する態度を示しました。

 ジャマイカの代表は、「小さな国として、戦争は明白に危険に見える」と発言し、ロシア軍のウクライナからの即時撤退を主張。「起き上がろう、立ち上がろう、すべてのウクライナ国民の権利のために。なぜならわれわれ全てがウクライナ人だからだ」と、同国出身のレゲエ歌手、故ボブ・マーリー氏の曲の歌詞をなぞって、ウクライナ支援を呼び掛けました。

 パプアニューギニア代表は、「わが国は小さな途上国であり、国連憲章を含む国際秩序と国際法に依拠している」と述べ、対話による解決を呼び掛けました。

 マルタ代表は、「拒否権を行使した国連の常任理事国が侵略者でもあった」とロシアを強く批判し、「力が正義だという状況は絶対に受け入れられない」と断言しました。

 クウェート代表は、1990年に隣国イラクに侵略されたことに言及し、「軍事力の行使の脅しを断固として拒否する」と述べました。

 マーシャル諸島代表は、「私たちの人口は少ないが、大きな声を上げる」「(ロシアの)拒否権は世界中のコンセンサスを止めることはできない。ウクライナのみなさんはマーシャルの友人。あなたは独りではない」と連帯の意志を表しました。


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