2022年3月1日(火)

ウクライナ救え　世界一丸

（写真）ロシアによるウクライナ侵攻への抗議集会＝27日、米ホワイトハウス前（遠藤誠二記者撮影）

「戦争やめろプーチン」

米国

　【ワシントン＝遠藤誠二】米国内に住むウクライナ出身者、ウクライナ系米国人と彼らを支持する市民ら数千人が２７日、首都ワシントンのホワイトハウス前に集まり、ロシアによるウクライナ侵攻を非難し、一刻も早い戦争の終結をよびかけました。

　「プーチンは戦争をやめろ」「殺人者プーチン」「ロシアはウクライナから手を引け」などと書かれたプラカードを持った人たちが集結。ウクライナ国旗の色の青や黄色のものをまとい、「ウクライナを助けて」「ウクライナを救って」と声をあげました。

　１５年前にウクライナから米国に渡り、父や叔父が祖国にいるというシェアゾットさん（ニューヨーク市在住）は「世界中に支援を訴えたい。２１世紀になっても大国が他国を侵略している。世界の国々や国連がこの事態をやめさせないと、これからの世界は秩序がなくなり恐ろしいことになります」と話しました。

　妻のターニャさんは「今、プーチンがやっていることは第２次大戦時のナチスと同じ。早く終わらせて」と訴えました。

１０万人超がデモ行進

ドイツ

　【ベルリン＝桑野白馬】ロシアによるウクライナへの侵略行為を受け、ドイツのベルリンで２７日、労働組合、平和団体や環境団体が呼びかけたデモ行進が行われ、警察発表で１０万人以上が集結しました。ロシアの侵略行為を批判し、ウクライナからのロシア軍の撤退を求める人の波は、市中心部のブランデンブルク門の東西約１・５キロに延びる目抜き通りを埋め尽くしました。

　参加者は「戦争をやめろ」「ウクライナから手を引け」と書いたプラカードを掲げ行進。ウクライナの国旗の色である青と黄色の衣類を身に着けた人や、平和を示す虹色の旗をつけたベビーカーを押す人もいました。

　ロシア出身のキラさん（２１）は「私の生まれた国の行為を本当に恥ずかしく思う。ロシア政府に『戦争を今すぐやめて』と伝えたい」と強調しました。

　仕事仲間と参加したドゥミトラさん（２５）は「（ロシア大統領の）プーチンはウクライナ人を虐殺している」と批判。「立場や人種を超えて団結し、この残酷な戦争を終わらせたい。今日のデモがその一助となることを願う」と話しました。

　子どもを肩に担いで参加した男性は「子どもたちの将来のために、あらゆる戦争がなくなってほしい」と語りました。参加人数が１０万人以上との発表後も、地下鉄の駅やバスの停留駅からデモ行進に加わる人が相次ぎました。