2022年2月27日(日)
ロシア科学者ら「侵攻反対」
公開書簡2千人署名
ロシアの科学者と科学ジャーナリストが、ロシアによるウクライナ侵攻に「断固として反対を表明する」とした公開書簡を24日付で発表しました。25日までに約2000人が署名しています。
ロシアの科学紙のウェブサイトに掲載。ロシア科学アカデミーの会員などが名を連ねています。
侵攻が「甚大な人的犠牲」をもたらすと強調し、ウクライナに向けたあらゆる軍事行動の即刻停止、ウクライナ国家の主権と領土保全の尊重を要求しています。
書簡は「ウクライナがわが国の安全保障に脅威ではないことは明白だ」とし、今回の戦争は「不公正で、はっきり言って無意味だ」「欧州で新たな戦争を引き起こした責任は、ひとえにロシアにある」と批判しています。
ウクライナとロシアが「ナチズムに対抗して共にたたかった」歴史に触れ、プーチン政権が「地政学的野望のために戦争を始めることは、父祖の記憶を裏切るものだ」と指摘しています。
ウクライナを「独立国家として尊重する」とともに、両国間の「関係における問題は平和的に解決できると確信する」と表明。「戦争を起こすことで、ロシアは国際的に孤立し、ならず者国家の状態に自らを追い込んだ」と指摘しました。
書簡は、戦争の結果、科学者として「普通に仕事ができなくなる」と指摘。「ロシアが世界から孤立してしまえば、わが国は文化的にも技術的にもいっそう衰退する」と懸念を示しました。