2022年2月18日(金)
憲法違反の現実正せ
衆院憲法審 赤嶺氏「国会の役割放棄」
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衆院憲法審査会が17日に開かれ、国会での「オンライン審議」について、衆院法制局長から憲法上の規定や解釈をめぐる論点の報告を受け、集中討議を行いました。
日本共産党の赤嶺政賢議員は、国会の公開原則や自由な発言・表決などの原則を堅持した上で、国会の審議に「オンラインをどのように活用できるか」は「慎重な検討が必要な問題だ」と述べた上で、「この問題をコロナ対策として取り上げ、性急に結論を出し、詳細な制度設計することは憲法審の問題ではない」と指摘。国会の新型コロナウイルス感染症対策は、議院運営委員会で協議すべき問題だと強調しました。
また、赤嶺氏はコロナ禍の憲法と国会の問題として、憲法53条に基づく野党の臨時国会開会要求に政府が応じなかったことを取り上げ、53条は少数者が政府をただし、国民の多様な意見を反映させる機会を保障したものと指摘。政府・与党は「国会の果たすべき役割を放棄している」と批判し、この憲法に反する現実をただすことこそ必要だと述べました。
立憲民主党の桜井周議員も、政府が臨時国会召集に応じなかった問題について「重大な憲法違反だ」と述べました。
社民党の新垣邦男議員は、「予算委員会審議中の憲法審開催という実績づくりとしての既成事実化に明確に反対する」と表明。オンライン審議の議題設定はコロナ禍に乗じた改憲論議の促進と共通すると指摘し、「平和憲法の理念の実現こそが求められている」と語りました。
自民党の新藤義孝議員は、「出席の概念は緊急事態条項に関する憲法改正の中に位置づけるべきだ」と主張。立民の奥野総一郎議員は、「憲法改正を行わなくても、衆議院規則の変更でオンライン審議が実現できる」と述べました。