2022年2月9日(水)
感染受験者に追試を
医療職試験 看護学生ら会見
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新型コロナウイルス感染拡大の第6波のなか、医師・看護師などの医療職の国家試験で、コロナ感染した受験者が試験を受けられず追試もない問題で、学生や教員、医療労働者らが8日、厚生労働省内で会見し追試を実施するよう声をあげました。主催は、全日本民主医療機関連合会。
この問題では、新型コロナ感染で入院中や自宅・宿泊療養中の受験者、濃厚接触者で条件を満たさない受験者は試験が受けられません。追試もないために内定が出ていても取り消され、本人や内定を出した医療機関にとって深刻な問題になると声が上がっています。
国家試験を控えている看護学生は会見で、「(試験が受けられないと)国家資格を前提とした内定が取り消される。3年間の頑張りがコロナ災害でかなわないとその先の人生をどう過ごせばいいのか。追試を検討してほしい」「(厚労省は)前もって追試の準備をすべきで無責任だ」と訴えました。
社会医療法人芳和会の川上和美看護・介護統括部長は、コロナ禍で職員の仕事が膨大になるなか、受験できず採用が取り消されると医療機関の人手不足に拍車がかかり、すでに4月採用の準備も進めていると指摘。医療機関の人手不足のなか「希望の光が4月からの新人職員だ」と話しました。
会見に先立ち医療系の団体・組合で構成する医療団体連絡会議は、要請書を後藤茂之厚労相あてに提出。医療機関など641団体から集めた要請書もともに提出しました。