2022年2月6日(日)
差別・格差是正へ尽力
紙氏と釧路アイヌ協会会長懇談
北海道
|
日本共産党の紙智子参院議員(先住民《アイヌ》の権利委員会責任者)は4日、北海道釧路市の釧路アイヌ協会の吉川冠人会長を訪問し、アイヌ施策推進法(アイヌ新法)にかかわる課題などで和やかに懇談しました。
「釧路の最後のエカシ(長老)、八重清次郎は、アイヌの家で育てられた日本人(和人)でした。清次郎から学んだアイヌの“魂”を引き継ぎたい」と熱く語る吉川さん。“魂”とは、儀式や物、踊りなど、目に見えるアイヌ民族の伝統文化の根底にある“精神”だと強調します。
「釧路アイヌ協会は女性に支えられています。男性で活動しているのは私だけ。なぜなら、アイヌをやることに価値がないから」とも言います。自身が子どもの頃に受けた差別や会社で出世コースから外れる現実がいまもあると明かしました。
そうしたなか、「自分たちでやりたいことをやれる状況をつくりたい」と近隣の阿寒、釧路町、白糠(しらぬか)の各協会と連携を強めています。活動拠点の春採(はるとり)生活館の老朽化に伴う改修が今年、着工します。
紙氏は「日本政府が過去にアイヌ民族にとって許しがたい差別政策を行ってきました。そのことへの正式な謝罪と反省に立ち、差別や経済的な格差を正す施策を進めるよう力を尽くします」と応じました。西村雅人市議が同行しました。