2022年1月24日(月)
沖縄・名護市長選
岸本氏が善戦・大健闘
当選は現職 基地問題に触れず
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沖縄県名護市長選が23日投開票され、前市議の岸本洋平氏(49)=無所属・新、日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組、沖縄社会大衆党、にぬふぁぶし推薦=は善戦・大健闘したものの、及びませんでした。当選は渡具知武豊氏(60)=無所属・現、自民、公明推薦=。
大勢判明後、岸本氏は事務所に集まった支持者らを前に、支援への謝意を述べ、「私の力不足だった」と語りました。日米両政府が強行する辺野古新基地建設については「市民の思いは反対だったと受け止めている」と話しました。
前市長の稲嶺進後援会長は、3年前の県民投票で市民の73%が新基地建設に反対を示したことにふれ、「新基地建設を認めたということにはならない。名護の街はどうあるべきか子どもたちにつないでいくために誇りを持って努力をこれからも続けていかないといけない」と訴えました。
玉城デニー知事も、新基地反対の民意に「何か懸念があるわけではない。相手候補に投票した人にも反対の人はいる」と述べ、県の姿勢は揺らがないとの立場を示しました。
同市辺野古の米軍新基地建設の是非が最大争点となった選挙戦で、岸本氏は「新基地は認めない」と明確に立場を表明。渡具知氏は前回市長選と同様、「国と県による係争の推移を見守る」などとして賛否を明らかにせず、基地問題に一切ふれない“争点そらし”に躍起になりました。その一方で、新基地建設への協力を前提とした基地再編交付金を財源に、保育料や学校給食費、子ども医療費を無償化したと、「実績」を誇示しました。
岸本氏は、市全体の予算のわずか1・5%を組み替えたり、新たな財源をつくったりすれば「再編交付金に頼らず子育て無償化は必ず継続できる」と強調。これに対し、渡具知氏の陣営は、再編交付金が無ければ財源不足で無償化はできないとし、「無償化してほしければ、新基地を受け入れろ」とでも言うような市民への脅しを行いました。