2022年1月9日(日)
無料検査 首相はいうが…
キット不足「受けられない」 福島
国無責任「供給、県に聞け」
発熱など新型コロナ感染症状がなくても不安を感じる県民を対象に、3日から薬局などで無料検査を開始した福島県で、たちまち検査キット不足の状態になりました。「検査を受けたくても受けられない」という声に、事業主体の国は「実施する県に聞いてくれ」と無責任な対応ぶりです。
無料検査は調剤薬局や薬剤師がいるドラッグストア、医療機関で実施。PCR検査の検体採取や簡易な抗原定性検査を行います。
福島市では「県が始めた無症状者への検査を受けようと、5日に店に行ったら在庫がなく、今後の入荷は未定とのこと。他の店も同じ」(日本共産党の佐々木ゆう市議)という状況でした。
党県議団の要請で日本共産党参院議員・小池晃事務所が7日、検査キットの供給状況を担当の内閣官房に問い合わせると、「実施主体は都道府県だから県に聞いてくれ。国としては(検査キット)供給状況を把握する予定はない」と回答。無責任だと詰め寄っても、「都道府県から相談が相次げば、連携して取り組む」と素っ気ない態度でした。
神山悦子県議団長は「昨年暮れに岸田首相が全希望者の無料検査実施を表明していますが、供給状況も把握することなく発言したとすれば無責任この上ない。民間任せでなく、国・県が責任を持つよう私たちも求めていく」と話しています。