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2022年1月7日(金)

沖縄・山口・広島3県のコロナ感染拡大 “米軍由来”は明らか

全国の基地で感染拡大

地位協定の改定が不可欠

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 全国の在日米軍基地で昨年末から、新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。米軍基地がある沖縄県や山口県などでは感染者数が急増し、新変異株「オミクロン株」も広がっています。米軍のずさんな感染防止対策によって大規模なクラスター(感染者集団)が発生し、周辺地域への波及が強く危惧されています。

 沖縄県では6日、米軍基地内で新たに162人の感染が確認されました。感染者数はキャンプ・ハンセンでクラスターが確認された昨年12月17日以降で累計1150人に達しており、感染拡大に歯止めがかかりません。

 岩国基地(山口県岩国市)では6日に、新たに115人の感染を確認。市の発表によると、同基地での12月27日以降の感染者の累計数は537人であり、年末年始に急増しています。

 山口県では、昨年12月23日~今年1月3日で142人の感染を確認し、そのうち約7割が岩国市に集中しました。県の資料では、岩国市内の感染者のうち、岩国基地を利用した従業員や自衛隊関係者が16%、飲食店の従業員や利用者が32%に上ると指摘。飲食店はクリスマス時期に米軍関係者の利用が多かったため、米軍関係者の影響で感染が拡大したとみています。

 岩国市に隣接する広島県でも感染者が増加。湯崎英彦広島県知事は3日、「岩国市と関連が疑われる感染例が多い」と述べました。

 米軍基地を発端にオミクロン株が広がっている恐れも高まっています。沖縄県は国立感染症研究所の解析結果をもとに、オミクロン株の感染が昨年12月以降にキャンプ・ハンセンから嘉手納基地、市中感染へと広がった可能性が高いと指摘しています。玉城デニー知事は5日のテレビ番組で、感染者のうちオミクロン株が疑われる症例は同26日の15%から30日に97%に増大したと述べました。

 岩国市でも、昨年12月23日~今年1月3日の感染者98人のうちオミクロン株は53人(疑いを含む)でした。米軍基地の周辺でオミクロン株が顕著に増加している実態があります。

 米軍は、オミクロン株の感染者数を公表しておらず、詳しい実態は不明です。日米地位協定によって、米軍は検疫法などの日本の国内法が適用されません。来日する全米軍関係者が出国前のPCR検査が免除されていたなどのずさんな運用も発覚しました。米軍関係者の入国停止・外出禁止などを米側に要求することや、日米地位協定の抜本改定が不可欠です。


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