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2021年12月26日(日)

「姉は生きようとした」

名古屋地裁ビデオ開示 ウィシュマさん遺族

写真

(写真)記者会見で思いを語るポールニマさん(中央)=24日、名古屋市中区

 名古屋出入国在留管理局に収容中だったスリランカ国籍のウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が死亡した問題で、衆院法務委員会で監視カメラの映像が公開された24日、名古屋地裁でもウィシュマさんの遺族に映像が開示されました。

 ウィシュマさんの妹・ポールニマさんは映像を見る前の会見で「とても悲しく心がつらいけど、ビデオを見て姉がどう過ごし、どうして亡くなったのか知りたい」とコメント。全面開示されないことに「姉の死から9カ月もたったのに何も解決していない。とても残念」と答えました。

 映像開示後の記者会見で、ポールニマさんは、ウィシュマさんが何度も口にしていた「私はウソついていません」「おなかすいた」という日本語を覚えてしまったとポツリ。「医療体制が整っていないことが分かった。職員が『大丈夫?』と聞いて姉は『大丈夫じゃない』と。職員は『ボス(上司)に相談する』と言ったが変わらなかった。この時、病院に行っていたら姉は助かっていた。姉は一生懸命生きようとしていた。助けが受け止められなかったことが悔しい」と涙をこぼしました。「一刻も早く解決して家族を安心させてください。お願いします。自分が受けたこの苦しみを他の誰にも味わってほしくない。日本政府は入管制度を見直してほしい」

 視聴した映像は、弁護団が指定したウィシュマさんが亡くなる3月6日以前、約2週間(7日分)の一部。指宿昭一弁護士は「2月25日分がうまく映らず、入管側は『東京(の出入局在留管理庁)から持って来るから待ってほしい』と執拗だった。これで幕引きなんて絶対にさせない」と力を込めました。


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