2021年12月23日(木)
海自艦の責任認めず
広島高裁 釣り船衝突に不当判決
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広島県沖で海上自衛隊の大型輸送艦「おおすみ」が釣り船「とびうお」に衝突し船長ら3人が死傷した事故をめぐり、遺族らが国に計約5400万円の損害賠償を求めていた控訴審の判決が22日、広島高裁でありました。西井和徒裁判長は、原告敗訴の一審判決を維持し、請求を棄却しました。判決後の集会で原告団の田川俊一弁護団長は「国に忖度(そんたく)した判決だ」と強く批判しました。
原告側は、海自艦側が釣り船の後方から接近し、衝突したと主張。海自艦側が回避義務を怠ったことが衝突の主因だとしてきました。海自側は、衝突の直前に釣り船が右転してきたと主張していました。
判決で広島高裁は海自側の主張を採用し、原告の損害賠償請求をすべて退けました。