2021年12月16日(木)
入管変える弁護士ネットワーク設立
社会意識の変革めざす
不当な収容から解放 救済活動での連携へ
|
在留資格がない外国人や難民申請者を支援する弁護士が14日、連携して入管制度の改善をめざす会「入管を変える! 弁護士ネットワーク」を設立しました。
全国157人の弁護士が参加。不当な収容からの解放や在留資格の取得などの救済活動で情報交換しながら連携し、制度の改善や社会意識の変革もめざします。
会の相談役に就いた渡邊彰悟弁護士は、日本での難民認定率が1%未満と低いことについて「司法も十分な役割を果たさなかった。(支援側も)戦略がなかった。入管という巨大な権力とたたかっていく上で、戦略を練らなければならない」と述べました。
事務局長に就任した髙橋済弁護士は「1000人を救わなければならないところが1人救えるかどうかというのが現状だ」と指摘。「不法滞在」という言葉にともなう社会の偏見を変えたいと訴えました。
市民の反対で今年廃案となった入管法改定案をめぐり、出入国在留管理庁が来年の通常国会での再提出を狙っていると報道されています。共同代表に就任した指宿昭一弁護士は提出阻止を当面の活動に挙げました。名古屋入管でのウィシュマ・サンダマリさん死亡事件に触れ、「二度とこのような事件を起こさない取り組みをしたい」と述べました。
ウィシュマさんの妹、ポールニマさんも会場で「日本には人権を守る国というイメージがあるが、とても残念」と話しました。
指宿氏の他、稲森幸一、駒井知会、中井雅人の4弁護士が共同代表に就任しました。