2021年12月9日(木)
辺野古 防衛局の不服審査請求
公正な判断不可能
知事が批判
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沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をさらに推し進めるための設計変更申請を県が不承認としたことで沖縄防衛局が7日、国土交通相に不服審査を請求したことについて、玉城デニー知事は県庁で同日、報道陣に「行政不服審査制度を乱用し、法の趣旨をねじ曲げている」と語り、国側の違法行為を改めて批判しました。
デニー知事は「国土交通大臣は、内閣の一員として辺野古新基地建設を推進する立場にあり、公平公正な判断を行うことは事実上、不可能だ」と強調しました。
私人の権利利益の救済制度である行政不服審査制度を用いて、自らの意向を押し通そうとする国側の暴挙に、「地方自治は保障されなくなる」「極めて重大な問題で、沖縄県に限らず全国のどの地方自治体でも起こり得る」と主張しました。
審査請求の内容を精査し、「関係法令等に基づき適切に対応する」と述べ、デニー知事は反論していく構えを示しました。
「今後も政府に対し、対話によって解決策を求める民主主義の姿勢を粘り強く求める」と表明。「聞く力をお持ちだというのであれば、胸襟を開いて対話する環境を醸成することが本来、岸田総理大臣が判断することなのではないか」と訴えました。