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2021年12月7日(火)

元会長に懲役10年求刑

東京地裁 ジャパンライフ詐欺

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(写真)ジャパンライフのパンフレット

 磁気治療器の販売預託商法を展開したマルチ企業「ジャパンライフ」(東京都、破産手続き中)をめぐる巨額詐欺事件で、詐欺罪に問われた同社元会長の山口隆祥被告(79)の公判が6日、東京地裁(浅香竜太裁判長)でありました。検察側は「犯行は極めて悪質で刑事責任は重大だ」として同被告に懲役10年を求刑しました。

 弁護側は最終弁論で寛大な処分を求め、結審しました。判決は来年1月28日。

 同社は数百万円の磁気ネックレスなどを販売し、契約時に購入者から商品を預かって別の顧客に貸し出す「レンタルオーナー」型のマルチ商法を展開。オーナーになることで配当金が得られ、元本も保証するという契約内容でした。

 起訴状によると山口被告は、同社の厳しい経営状況を隠して顧客を募り、2017年8~12月に20人から契約金として計約1億6560万円をだまし取ったとされます。

 公判で検察側は、同社の資金繰りが急速に悪化する中で「元本を確実に返済し、配当金の支払いを継続できる見込みがなくなったにもかかわらず、多くの顧客から多額の現金を巧妙にだまし取った」と指摘しました。

 山口被告は起訴内容を全面的に認める一方で、私利私欲のためではなく「だます気持ちはなかった」と悪質性を否定しました。

 同社は16年から17年にかけて計4回、営業方法に問題があるとして消費者庁から一部業務停止を命じられましたが、17年12月に約2400億円もの負債を抱えて事実上倒産するまで事業を続けました。

 警視庁などの合同捜査本部の調べでは、被害総額は約2100億円。被害者は全国に延べ約1万人で、その多くが高齢者です。


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