2021年11月26日(金)
福島原発事故 避難者支援継続を
共産党議員団 復興庁に要請
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東京電力福島第1原発事故の避難者らに対して国は国民健康保険税などを免除しています。その減免制度を縮小する検討を政府が始めたとする報道を受け、日本共産党のいわき・双葉地区委員会と双葉郡地方議員団は25日、国会で各種支援の継続を求める要請を復興庁に行いました。岩渕友参院議員が同席しました。
政府は原発事故後、避難指示などが出された地域の避難者の国保税、介護保険料や医療費の窓口負担などの全額または一部を免除してきました。
要請書は、免除制度が「原発事故被害者の生活を支えるせめてもの命綱」となっていると指摘。その上で、12市町村住民の国保税などの免除を当面維持すると明確に示すことと、高速道路料金の無料措置の継続を求めています。
復興庁側は、減免制度について「今年3月の復興の基本方針で、見直しをしていくとした。(12市町村首長の)意見を踏まえて、再度どういう方針にしていくか考えている」と説明しました。
前浪江町議の馬場績さんは、2019年の所得が100万円以下の世帯が同町で40%以上であることを示し、支援の見直しについて「現状を無視した機械的、事務的判断だ」と批判しました。畑中大子・広野町議は長い避難生活のために病気を抱えている人が多いと指摘し「ほとんどの皆さんが安心して帰れるようになるまで医療費と保険料の減免を続けていただきたい」と訴えました。三瓶仁一・葛尾村議は、避難によって家族介護ができなくなり施設に入った人が多くなったことや、若い世帯が戻っていないことから全国で最も高い介護保険料となったことを説明し、制度の継続を訴えました。
岩渕議員は「支援がこのまま打ち切られたら暮らしていけないというのが皆さんの実態だ。見直しを止める方向で検討してほしい」と要求しました。
要請には、木村高雄・田村市議と熊谷智・地区委員長も参加しました。