2021年10月27日(水)
日本共産党の政策 世界の流れとシンクロ
日本共産党が総選挙で掲げる政策は、安倍・菅時代を引き継ぐ岸田自公政権の政治を大本から転換するものですが、世界の流れからすればどれも当たり前の施策です。「世界と共鳴し合っている、世界とシンクロ(同調)している」(志位委員長)政策です。
大企業増税で格差解決へ
生活支援の財源
暮らしの問題では、アベノミクスで深刻なまでに広がった貧富の格差の解決が必要です。日本共産党は、大企業や富裕層優遇の税制を改め、財源を作って、消費税5%への引き下げ、最低賃金の1500円への引き上げなどを提起しています。
英国政府では3月、日本の消費税にあたる付加価値税の減税措置の延長とともに、大企業の法人税を19%から25%に引き上げると発表しました。
続いて4月、米国のバイデン大統領が議会での施政方針演説で、「今こそ、米財界や1%の富裕層に公平な負担を求めるべきだ」と強調し、連邦法人税率を21%から28%に引き上げることを提案。これは、反対派の抵抗で見送りとなりましたが、その後もバイデン政権は、生活支援の施策の財源として大企業や富裕層への負担増の方向を示しています。
米メディアVOXは10月8~12日実施の世論調査で、最富裕層2%への増税を支持する有権者が71%に達したと紹介し、「米国民は富裕層への課税を強く支持」と報じました。
バイデン大統領は、「トリクルダウン経済は機能しなかった」とも指摘し、最低賃金の15ドル(約1700円)への引き上げに積極的な姿勢を示しています。
コロナ禍で国民生活が苦境に陥るもとで、大企業・富裕層増税や最低賃金引き上げは多くの国の政府が実施、または計画しており、世界の流れといっても過言ではありません。
核兵器禁止条約への参加
NATO加盟国も
史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約は今年1月に発効し、批准国は現在56カ国に広がり、来年3月にはオーストリアで第1回締約国会議が開かれます。日本共産党は唯一の戦争被爆国日本こそ率先してこの条約に参加するべきだと主張しています。
岸田首相は、米国をはじめ核保有国が参加していないとして条約に否定的です。しかし、欧州では新たな動きが起きています。日本と同じように米国との軍事同盟・北大西洋条約機構(NATO)に加盟しているノルウェーの新政府が今月半ば、締約国会議にオブザーバー参加すると明らかにしたのです。同国では9月の総選挙で右派与党が敗北。政権交代で成立した中道左派主導の新政府が発足直後の決定として発表しました。
核戦争防止国際医師会議(IPPNW)は19日、欧州の加盟組織のオンライン会合を開催。その中では、ノルウェーに続いて、ドイツ、ベルギー、デンマーク、オランダなどで締約国会議へのオブザーバー参加が議論されていることが紹介されました。IPPNW欧州副会長のアンゲリカ・クラウセン氏はツイッター上で、これが実現すれば「NATO加盟国による禁止条約承認を示すものとなる」と述べています。
米国では、連邦政府が核兵器禁止条約に反対ですが、この立場の変更を迫る動きも起きています。全米市長会議(人口3万人以上の1400以上の市で構成)は8月末の年次会合で、政府が禁止条約反対の態度を改め、歓迎するよう呼び掛ける決議案を全会一致で採択しました。反核平和運動の働きかけを受けて、全米各地の自治体議会が禁止条約支持の決議を上げる動きも広がっています。
第1回締約国会議を前に、禁止条約支持・参加の動きは加速化しています。政権交代で核兵器禁止条約に参加する政府を作ろう―この日本共産党の呼びかけは世界の大きな流れとも響き合っています。