2021年10月24日(日)
豊かな障害児教育へ交流
設置基準よりよく
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「障害児学校の設置基準策定を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」は23日、第10回全国交流集会を都内で開きました。オンラインも含め各地の教員や保護者ら約100人が参加し、実態や活動について意見を交わしました。同会が長年求めてきた特別支援学校の設置基準が9月に制定されて初めての交流会です。
佐久美順子会長は「設置基準は制定されたが課題もある。この会がよりよい設置基準にするための学びの場になるように」とあいさつしました。
生徒数が300人を超える特別支援学校の小学部に通わせる大阪府の保護者は「70分かけて通学している。設置基準に1校当たりの生徒数や通学時間の上限を定めてほしい」と話しました。
自宅近くに分教室が設置されたという神奈川県の保護者は「息子は通学時間の短縮で生活リズムが改善した。体力に余裕ができ新しいことに取り組めるようになった」。
同県で教員をする村田豊さんは県全体の現状について「7割近くの学校が設置基準の面積を満たさず過密状態。1・5倍にしないと足りない学校もある」と述べました。
滋賀県の保護者は、教師不足で子どもの要求に応えきれていない実情を語り、「子どもたちは欲求を抑えている。十分な教員や設備が必要だ」と訴えました。
日本共産党の吉良よし子参院議員が参加しあいさつしました。
同会の名称は来年、「障害児学校のよりよい設置基準を求め、豊かな障害児教育の実現をめざす会」と変わります。