2021年10月13日(水)
除斥期間なき救済を
B型肝炎 原告団ら院内集会
全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は12日、衆院第2議員会館内で集会を開催しました。集団予防接種の注射器の使い回しによりB型肝炎ウイルスに感染した被害者の救済をめぐって、20年で損害賠償請求権が消滅する「除斥期間」の問題の解決を求めました。
全国B型肝炎九州訴訟弁護団代表の小宮和彦弁護士は「最高裁は今年4月、慢性肝炎を再発した被害者の原告2人に対し、除斥期間を理由に訴えを退けた福岡高裁の判決を破棄する判決を出した」と歓迎しつつ「最終的には除斥期間なき救済が目標だが、救済の範囲をより広げるべき」だと強調しました。
被害者からは「最高裁判決では除斥期間に関する改善はあったが、現状では国は救済の範囲を狭くしているのは問題」、「救済範囲を限定しない解決を」などの声がありました。
原告団代表の田中義信さんは「肝炎で苦しんでいる人たちの間に区別はない」と除斥期間で患者間に壁をつくる政府の対応を批判し、被害を受けた患者全員の救済を求めました。
各党国会議員がかけつけ、日本共産党からは宮本徹衆院議員が参加。倉林明子副委員長(参院議員)がオンラインで、ともに「政治が除斥期間の壁を乗り越えよう」と訴えました。