2021年9月30日(木)
核禁条約参加呼びかけ
核廃絶国際デー国連会合
ニューヨークの国連本部で28日、「核兵器廃絶国際デー」(9月26日)を記念する「ハイレベル会合」が開かれ、グテレス国連事務総長や各国代表は、今年1月の核兵器禁止条約発効を歓迎するとともに、核兵器廃絶実現に向けて、より多くの国が同条約に参加することを呼びかけました。
グテレス氏は、「核兵器保有は自衛ではない、自殺行為だ」「核戦争は勝利するものがいない。敗者しか生まれない」として、核兵器開発を続ける核保有国を批判しました。
グテレス氏は核兵器禁止条約発効を「希望の兆し」と語り、「すべての国家が条約の目標を支持する」ことを訴えました。
シャヒド国連総会議長(モルディブ)は、「(核保有国は)安全、安保のために核兵器の開発を行っているが、これは反対の結果となっている。世界はより安全でなくなっている」と述べ、核抑止論に異を唱えました。その上で、禁止条約の発効は「核廃絶に向けたわれわれの取り組みの道標だ」と語りました。
各国代表は禁止条約発効を歓迎。来年春に1回目の禁止条約締約国会議が開かれるオーストリアの代表は、「会合はすべての国家に開かれている。(条約への)立場いかんにかかわらず、ウィーンに招待する」「世界がより安全になるため条約批准を」と述べました。(遠藤誠二)