しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年9月28日(火)

病院への特例加算続けて

厚労省に民医連 署名提出

 新型コロナウイルス感染症対策で、すべての医療機関を対象としてきた診療報酬の特例加算や介護報酬への上乗せを政府が9月末で廃止しようとしている問題で、全日本民医連は27日、継続を求める病院など348団体分の署名を厚生労働省に提出し、オンラインで同省と懇談しました。

 同省保険局医療課の担当者は、一般診療に関する特例加算は9月末で終わりとするが、感染対策への支援は医療機関への補助金に切り替えて行うとともにコロナ治療には診療報酬上の評価も拡充していくと説明しました。

 民医連の岸本啓介事務局長が、補助金だと申請する医療機関の実務的な負担も増えるが、なぜ切り替えるのかと問うと、同省担当者は財務省との調整の結果だと説明。「事務手続きは大きく変わるが、少しでも簡素化できるよう調整したい」と話しました。

 北海道勤労者医療協会の佐藤秀明専務理事が、4月からの感染症対策の加算もコロナ前と比べたマスクや防護具などの購入費用増加分の半分程度にしかならないと指摘。医療機関の倒産・廃業を起こさないためにも公的な財政支援の強化が必要だと訴えました。

 同省担当者から「特例の必要性はわれわれも訴え続け、厚労省の力を尽くしたが及ばなかったところがあった」との言葉も出る中、民医連の林泰則事務局次長が「現場の実情を一番理解している厚労省にはぜひ頑張ってほしい。報酬から補助金に変わったとしても、少なくとも同じ財政規模を確保し、手続きも簡素化してほしい」と強調。岸本氏も、医療機関等はほとんど休みもなく次の波に備えようとしており、財政不安を起こさせないようお願いしたいと強く求めました。


pageup