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2021年9月24日(金)

きょうの潮流

 まだ幼さの残るおさげ髪の少女が世界を揺るがすことになるとは、誰も想像しなかったでしょう。グレタ・トゥンベリさん、15歳(当時)。気候危機への対応を訴えるスウェーデンの環境活動家です▼始まりは2018年8月。ストックホルムの国会議事堂前に彼女は座り込みます。プラカードには「気候のための学校ストライキ」。手作りのビラを置き、話しかけてくる人と対話する、たった一人の行動でした▼反応したのは若者たちです。その後もグレタさんが毎週金曜日に続けた学校ストライキは、「未来のための金曜日」行動として世界に拡散。19年9月には、185カ国で760万の市民が参加する気候ストライキに発展しました▼10月公開の映画「グレタ ひとりぼっちの挑戦」を見ると、彼女の原動力が“怒り”であることが伝わってきます。地球の危機が進行中なのに見て見ぬふりの政治家や企業家たち。空疎な言葉、ウソの希望。「科学が30年以上、明確に示してきたことを無視し続けるのは許せない」「おとなは私たちに言います。『若者が世界を救うことを期待している』と。でも救えません。私たちが責任を持つ立場になるまで待っていては遅いのです」▼日本のCO2排出量は世界5位。それなのに「脱炭素」とは口先だけで石炭火力発電所の増設・輸出を進める日本政府。未来世代への裏切りです▼きょうは、「世界気候アクション」の日。26日投票のドイツ総選挙は、気候変動対策が最大争点に。日本も後に続きたい。


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