2021年9月14日(火)
総選挙キックオフ集会
若者の力で新しい政権をつくる選挙に
志位委員長の講演
「青年動くとき、すでに勝利の光あり」―。日本共産党の志位和夫委員長は11日の日本共産党と日本民主青年同盟(民青)の「総選挙に向けたキックオフ集会」で、目前に迫る総選挙を若者の審判で新しい政権をつくる選挙にしようと訴え。選挙の大争点として新しい日本をつくる四つのチェンジを丁寧に語り、日本共産党の躍進、市民と野党の共闘の勝利を力強く訴えました。
「政治を変えないと」意識高める若者
志位氏は「今度の選挙は、今まで私も経験したことのない、文字通り、日本の命運のかかった歴史的選挙になります」と切り出し、初の政権交代への挑戦など、その意義を語りました。「若者がどう動くかが総選挙を大きく左右します」と指摘。メディアの報道も紹介しながら、コロナ危機を通じ、政治の動きが「他人ごと」ですまなくなり「自分ごと」になっている青年の意識変化を語り、そのなかで民青同盟が学生向け食料支援を全国に広げていることは「本当に素晴らしいことです」と語りました。
志位氏は、「多くの若者が、この活動を通じて『自己責任』論の呪縛をのりこえつつあると聞きます」とし、「最初は支援を受けることを躊躇(ちゅうちょ)していた学生が、連帯の大切さを実感し、ボランティアとして支援の側にまわる変化が起きています。これは大きな希望です」と語ると、会場から「そうだ」の声が上がりました。
志位氏は、「社会的連帯の大切さをつかみつつある若者と、日本の前途を大いに語り合いましょう」と呼びかけ、「比例は共産党」の流れを若者のなかで大きく広げようと訴えました。
若者の未来ひらく「四つのチェンジ」
志位氏は、自公政権を倒し、どういう新しい日本をつくるか、「四つのチェンジ」を青年の実態に即しながら提案しました。
第1のチェンジは、弱肉強食の新自由主義を終わらせ、国民の命と暮らしを大切にする政治への転換です。
志位氏は、医療・介護・障害福祉・保育などのケアを支える政治への転換を強調。コロナ危機のもと非正規労働、「シフト」で働く学生が収入を失い、高学費のもと困窮に突き落とされているとのべ、「人間らしく働けるルール」を提案しました。
本格的な給付奨学金をつくり、「学費は無償をめざしてただちに半額にし、不合理な入学金制度をなくしましょう」と訴えました。
税金の不公平をただし、消費税の5%への減税を強調し、世界でも大企業・富裕層への公平な負担を求める流れが強まっているとしました。
若者の未来が危うい
第2のチェンジは、地球規模の環境破壊を止め、自然と共生する経済社会づくりです。
志位氏は、1日発表の「気候危機を打開する日本共産党の2030戦略」を詳しく紹介。世界でも日本でも異常な豪雨、猛暑などが大問題となるなか、「解決のために人類に残された時間はわずかしかありません。若者の未来が危うい」と強調しました。
自公政権は、石炭火力の新設や原発頼みなど口先ばかりで本気がみられないとのべ、「環境問題でも政権失格です」と批判。日本共産党の提案について、省エネと再エネの大規模な推進で30年までの5~6割削減は達成可能だと解説し、「若者の未来を守る道にきりかえましょう」と呼びかけました。
問われているのは政治の根本姿勢
第3のチェンジは、ジェンダー平等の日本をつくることです。
志位氏は、コロナ危機のもとで、女性の困窮やドメスティックバイオレンス(DV)被害増加など「ジェンダー不平等・日本」が浮き彫りになり、ジェンダー平等を求める大きなうねりが起こっていると指摘し、「ここでも問われているのは政治の根本姿勢です」とのべました。
志位氏は、女性が男性の55%という賃金格差の問題で、解決の鍵は、「企業が男女の賃金格差をつかみ公表すること」だと指摘。本気でこの現実を変えようとせず、もうけを優先する財界中心政治の転換を訴えました。
9条を生かした平和外交へ
第4のチェンジは、憲法9条を生かした平和外交です。
志位氏は、核兵器禁止条約への参加をまっさきに実現したいと語り、政府が固執する「核抑止」論の非人道性を糾弾。核兵器問題でも、沖縄県民の総意を踏みつけにした辺野古新基地建設問題でも、「異常なアメリカいいなり」の政治の大本には日米安保条約があるとのべ、この大本にメスを入れる党――日本共産党を躍進させ、9条を生かした平和外交で世界に貢献する新しい日本をと訴えました。
四つのチェンジ実現するには
志位氏は、四つのチェンジの実現のためには、日本共産党の躍進とともに、市民と野党の共闘の成功がどうしても必要だと強調。8日に、市民連合と日本共産党や立憲民主党など4野党党首が共通政策に署名したと報告し、「自公政治を大本から変える内容であり、共闘の政策的旗印が立ちました」と語りました。
志位氏は、「政権協力、選挙協力の前向きな合意を早急に作り上げたい」と表明。政権交代と新しい政権の実現の最大の推進力は、日本共産党の躍進だと強調しました。
最後に志位氏は、「未来は青年のもの」と「青年が動くとき、すでに勝利の光あり」という、二つの言葉を青年に贈りました。
志位氏は、「未来は若者が担い、切り開くもの」とのべ、「いま、政治を変えたいと模索している青年が動きだせば、結果ははっきり見えてくる。今度の総選挙は、若者の審判、若者の力で、新しい政権をつくる選挙にしてほしいと思います。そのために私も全力を尽くします」と訴えると、会場はひときわ大きな拍手で応えました。