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2021年9月12日(日)

大学の自治担える力を

全大教 教職員研究集会始まる

 全国大学高専教職員組合(鳥畑与一委員長)が主催する全大教第30回教職員研究集会が、11日からオンラインで始まりました。71大学・共同利用機関・高専から210人が参加します。

 石原俊・明治学院大学教授が「大学ガバナンスの危機と自治のゆくえ」と題して記念講演しました。石原氏は、2014年の教授会の権限を縮小した学校教育法の改定で、大学自治は後退したが、菅首相による日本学術会議会員の任命拒否問題や旭川医科大学などの学長独裁問題が契機になり、「学問の自由」や「大学の自治」が社会から注目されるようになったと指摘。教育・研究・科学・文化・芸術の領域において、ピア・レビュー(専門家集団による公正な評価)の尊重は、決して崩してはならない、戦後文教行政の最後の一線だと強調しました。文化・芸術関係者、市民と連帯し、メディア、政治にも働きかけ、自由で民主的な社会の基盤として大学を守り、発展させていこうと訴えました。

 基調報告を行った岡田健一郎前教文部長は、学長のトップダウン型の運営からボトムアップ型の「大学の自治」の実現のためには、学校教育法の再改正や国立大学法人法の改正が必要だとのべ、自治を担える力を身につけようとよびかけました。

 集会は12日まで。六つのテーマ別分科会と、職種別などの10の分科会に分かれて議論します。


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