2021年9月11日(土)
総選挙で安倍・菅政治に変わる新しい選択肢示す
BS番組で小池氏と安住氏
小池「違いを認め合いながら一致点で協力」
安住「次期総選挙は政権交代選挙」
日本共産党の小池晃書記局長は9日夜のBS11の「報道ライブ インサイドOUT」で、「今度の総選挙で問われているのは安倍・菅政治の9年間だ」と述べ、市民と野党の共闘での野党連合政権の実現を訴えました。出演した立憲民主党の安住淳国対委員長とともに、保守層を含めた幅広い共闘を広げていくと強調しました。
菅政権のコロナ対策
小池、安住両氏は、9日の会見で1年間の政府のコロナ対策について、まともな反省も述べなかった菅義偉首相を批判しました。
小池氏は「菅首相はコロナ対策に『最後の日まで全身全霊を傾ける』と述べたが、ならば、臨時国会を召集し、審議に応じるべきだ。コロナに感染しても入院できず亡くなる、無念の思いで店を閉めざるを得ないなどの苦しみがあふれている状況で、とても『頑張った』などとは言えない」と述べ、「首相は1年間の成果として75歳以上の医療費の負担増、改憲手続き法の国民投票法改定、汚染水の海洋放出の決定を挙げたが、どれも反対の声を聞かず、強行したことばかりだ」と強調しました。
安住氏は「昨年の首相就任時からワクチンや抗体カクテルの確保を急いでいれば、東京五輪の時に新規感染者数で5千、6千ということにならなかった。国会では共産党の皆さんとも対策を急げと言ってきた」と述べました。
また、小池氏は、「デルタ株は、別のウイルスになったと考えた方がいい」と指摘。8月の東京都のコロナ感染による死者数200人のうち、58人は50代以下で、そのうち基礎疾患のない人は13人だとして、デルタ株はきわめて危険なウイルスとの認識をもって大規模検査の仕組みに改めるよう求めました。
臨時国会召集拒否は憲法違反
小池・安住両氏は、菅政権がコロナ危機を顧みずに臨時国会を召集拒否し、総裁選に熱中する自民党の姿勢を批判しました。
小池氏は「憲法は、要求を受けた場合に内閣は『召集を決定しなければならない』と規定しており、政府がこれを守らないことは許されない」と強調。「憲法に背いて議会を開かないのは独裁政治だと言われても仕方がない。このような憲法違反を安倍政権から何度も繰り返しており、民主主義の否定だ」と批判しました。
安住氏は、「臨時国会の召集拒否は憲法違反だ」と指摘しました。
また、小池氏は自民党総裁選について、「総選挙に勝つには誰の顔ならいいか、実力者にとっては誰なら自分の支配力が通用するかという話であり、全く国民不在の権力争いだ」と批判しました。
総選挙での野党共闘
小池、安住両氏は、8日に市民連合と日本共産党、立憲民主党、社民党、れいわ新選組の4野党党首が共通政策を結んだことを受け、総選挙での政権交代と野党連合政権の樹立に向けた決意を表明しました。
小池氏は、「これまでも、政党間で違いを認め合いながら、一致点で協力することを積み重ねてきた。国会では4年間で64法案を共同提出した」と発言。「立憲主義を破壊して暴走した安倍・菅政治の9年間は、まともな『保守政治』とも言えないものだった。だから今の共闘には広範な保守の人々も加わっている。そうした幅広いつながりが強みだ。典型的なのが『オール沖縄』の取り組みで、保守・革新を超え、沖縄の財界も加わり、辺野古に基地をつくらせないと力を合わせてきた。国民民主党にも共通政策への参加を呼びかけていく」と強調しました。
安住氏は、「比例代表選挙では共産党の皆さんにも議席をたくさんとってもらいたい。必要な部分で連携すればいい。選挙ではリアルに考え、一緒にできるところは一緒に行い、政策が違うところは違っていい」と述べ、「総選挙は安倍政治の総括ということになる。市民連合の皆さんのおかげで、次期総選挙は2009年以来の政権交代をかけた選挙になる」と語りました。